
今回は、豊山町にある名古屋空港内の扉の修繕をご依頼いただきました。
ご相談いただいた症状は、「扉が勢いよくバタン!と閉まってしまう」というもの。安全面や利便性に直結する問題のため、現地にてしっかりと調査・対応させていただきました。

■ 症状の原因は「フロアヒンジ」の故障
扉の開閉速度を調整するための装置である「フロアヒンジ」が、長年の使用によって劣化・故障していたことが原因でした。
特に空港のような施設では、開閉回数も多く、湿気や汚れの影響を受けやすいため、フロアヒンジがサビついたり、油切れを起こしたりすることがよくあります。
■ 作業手順のご紹介
① 扉の取り外し
まずは修繕作業を行うため、対象の扉を慎重に取り外します。
開いた状態で固定するのではなく、安全に作業を行うため、少しずらした場所にしっかりと立て掛け、周囲の安全を確保しながら進めました。
② ステンレスプレートの取り外し
次に、床面に設置されているステンレス製のカバー(プレート)を外します。
このプレートの中に、問題のフロアヒンジ本体が収まっている仕組みです。

③ フロアヒンジの取り外し・交換
ステンレスプレートを外すと、内部にはサビついた既存のフロアヒンジが見えてきました。
今回のフロアヒンジは、「ニュースター」という国内の信頼あるメーカーの製品です。
左側に見える茶色くサビた部品が、もともと設置されていたフロアヒンジ。
そして右側の灰色のものが、今回新たに設置する新品のフロアヒンジです。

④ 清掃と設置
古いヒンジを取り外した後の床面のボックス内は、長年の使用でサビが多く発生していました。
しっかりとサビやゴミを除去し、清掃を行った上で、新しいフロアヒンジを丁寧に設置します。

⑤ 扉の再取り付け・仕上げ
1清掃・設置作業が完了したら、最後に2人がかりで扉を持ち上げて再度吊り込みます。
この工程では、ズレや傾きがないよう、慎重に位置を合わせながら取り付けを行います。
仕上げにステンレスプレートのフタを元通りに設置して、全工程が完了となります。

■ 作業完了後の確認とお客様のご感想
作業完了後には、開閉の動きや速度を最終チェック。
「バタン!と勢いよく閉まる」という症状は解消され、静かでスムーズな扉の動作が確認できました。
お客様からも「安心して使用できます」とのお声をいただき、施工スタッフとしても嬉しい限りです。
空港のように人の出入りが多い施設では、小さな不具合が大きな事故やトラブルにつながることもあります。
今回は早めにご連絡いただけたことで、安全性を確保することができました。